漆喰壁に塗装は可能?漆喰の魅力とメンテナンス方法を解説
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環境や健康への意識が高まる中、自然素材を用いた住宅への関心も高まっています。
その中でも、古来より日本の伝統的な建築物に使われてきた漆喰は、その優れた機能性と美しさから注目を集めています。
漆喰壁は年月とともに汚れやダメージを受けることも事実ですが、適切なメンテナンスを行うことで、漆喰壁の美観を保ち、その機能性を長く維持できます。
この記事では、漆喰壁の基本的な知識から、日々のメンテナンス方法、そして漆喰塗装における注意点を解説します。
目次
漆喰壁とは?
漆喰壁は、消石灰を主成分とした、自然素材を用いた塗り壁材です。
消石灰とは、石灰石を高温で焼成し、水と反応させることで生成されるアルカリ性の物質です。
漆喰壁は消石灰を水と混ぜて練り、壁に塗ることで硬化するという仕組みです。
漆喰は、その素材が持つ優れた機能性から、古くから日本の伝統的な建築物で広く用いられてきました。
城郭や神社仏閣などの歴史的建造物にも数多く見られるように、漆喰は、耐久性、耐火性、防虫性、調湿性、そして美観など、多くの利点を兼ね備えています。
1:環境に優しい自然素材
漆喰は、石灰石を原料とする自然素材であり、環境への負荷が低い素材です。
近年、化学物質によるシックハウス症候群が問題視される中、自然素材を用いた漆喰壁は、健康にも配慮した住空間を実現する選択肢として注目されています。
2:呼吸する壁
漆喰壁は、表面が多孔質構造であるため、空気中の湿気を吸収したり、放出したりできます。
この調湿作用は、室内の湿度を一定に保ち、快適な生活空間を実現するために重要な役割を果たします。
また、漆喰は、空気中の有害物質を吸着する効果も期待できます。
3:高い耐久性と耐火性
漆喰は、年月とともに空気中の二酸化炭素と反応して硬化し、強度が増していきます。
そのため、耐久性に優れ、長期間にわたって美しい状態を保てます。
また、漆喰は耐火性にも優れており、火災発生時の延焼を防ぐ効果も期待できます。
漆喰壁のメンテナンス
漆喰壁は、適切なメンテナンスを行うことで、その美観と機能性を長く維持できます。
日々の簡単な手入れから、汚れやダメージに対する適切な対処法まで、適切な方法を知っておくことが重要です。
1:汚れの拭き取り
水で濡らした柔らかい布で、汚れを拭き取ります。
頑固な汚れには、中性洗剤を薄めたものを使い、優しく拭き取ります。
2:カビ対策
湿気がこもりやすい場所や、換気が悪い場所ではカビが発生しやすいです。
コケはスポンジや雑巾で拭き取れますが、カビが発生した場合は重曹や塩素系漂白剤を薄めたもので拭き取る必要があります。
3:ひび割れ
漆喰は地震だけではなく自動車が通ったことによって起こる振動でも、ひび割れが発生することがあります。
ひび割れが小さい場合は、パテで補修できますが、ひび割れが大きい場合は、漆喰工事を行っている業者に相談しましょう。
ひび割れを放置すると、雨漏りの発生や耐震性の低下のリスクがあります。
漆喰壁に塗装は可能か?
漆喰壁は、その素材の特性上、通常の塗料を塗ることができません。
漆喰の主成分である消石灰は、アルカリ性が高いため、一般的な塗料は、アルカリに弱く、塗装しても剥がれてしまう可能性があります。
しかし、近年では、漆喰壁に塗装可能な専用の塗料が開発されています。
1:アルカリ耐性が高い塗料
アルカリ耐性が高い塗料は、漆喰のアルカリ性によって劣化しにくく、長期間にわたって美観を保てます。
2:調湿性のある塗料
漆喰壁は、呼吸する壁と呼ばれ、優れた調湿性を持ち合わせています。
漆喰壁に塗装を行う場合、調湿性のある塗料を選ぶことで、漆喰本来の調湿性を損ないません。
3:つや消し塗料
つや消し塗料は、光を反射しにくいため、落ち着いた印象を与え、空間に高級感を演出できます。
漆喰壁は光沢を持たない素材であるため、漆喰壁に塗装を行う場合もつや消し塗料を選ぶことで、漆喰本来の質感を損なわずに自然な仕上がりを実現できます。
まとめ
健康を意識した住まいを実現するために、漆喰壁を採用する方も増えています。
漆喰壁は適切なメンテナンスを行うことで、その美観と機能性を長く維持できますが、塗装の際は漆喰の特性を損なわないような塗料を選ぶ必要があります。
当社では、外壁の塗装やひび割れなどをチェックする無料建物診断を行っております。
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